天空の蜂 - ネタバレ 観客の期待は放置したまま、裏切りのエピローグ

 1995年の夏の日に設定されたこの映画。

 そのエピローグ、舞台は2011年3月に移る。そして、' 希望 'をナイーブに語ったまま、観客は、今日の日本に置き去りにされたままで、終わる。

 イヤミな映画だ(←褒め言葉です。)

 この映画。私にとっては、中盤戦から、話の底が割れてしまい、単純で平板な映画になってしまった。だって、こんな映画(←褒め言葉、本当に!)よりも、現実の政治の方が、ずっと先までもはや引き戻せないところまで来ているのだから。

 エンドクレジットには、劇中に登場している 防衛庁自衛隊 の名は、ない。今日の映画界のプロモーションで必須要素かもしれない、マスコミの名も出てこない。

 私の想像力の中で、今日の日本の 政治 の 在り方 が ジャーナリスティックに搔き立てられた。

 この映画は、現代日本に対するテロであり、レジスタンス。